2014年1月1日水曜日

なんでもトップ5 〜 大滝詠一のアルバム

 大みそかの昨夜は大掃除などでくたびれて午後10時台に就寝したので、元旦の朝に訃報を知った。ラジオにまたひょっこり出演したり、最新リマスター盤を届けてくれるような気がして、どうもまだ実感がわかない。3日前の昼下がり、帰省で実家に向かう電車の車中でたまたま "A Long Vacation" のあたま3曲ほどを聴いた。不思議な偶然でもなんでもなく、かれこれ30年以上、大滝作品には日常的に接しているからさ。
 いまは実家にきていて所有のレコードを聴けないから、記憶頼りでトップ5を選んでみた。


 ☆第1位
 Niagara Triangle Vol.2

  いきなりソロ・アルバムじゃなくて変則っぽい選盤だけど、あまりにも 'Water Color' が好きでさ。寒さと乾燥にめっぽう弱い身としては、毎年これを聴きながらひたすら夏の訪れを待っているんだよ。始まってちょうど2分あたり、「ツッ……コッ、コン(あ〜っ)、キキン!」で始まる鈴木茂のギター・ソロも含め、なにもかもがたまらない。佐野&杉の両氏の作も名曲だらけで全曲最高なのはいわずもがな。初めて発売日に買ったナイアガラのアルバムでもある。

Water Color



 ☆第2位
A Long Vacation

  最初のピアノのいち音で、がらりとその場の空気が変わるでしょ。熱が出て学校を休んで寝こんだ夏の日に、「買い物にいくけど、なにか必要なものはあるか」と訊ねられたどさくさで買ってきてもらったんだよな、そういえば(笑)。もはや多言は要しない名盤だけどさ、各曲について語り始めようものならこれまた尽きないし。あえてひとつ挙げるならば、'Velvet Motel' のラジのパートとか、'Fun×4' の太田裕美「散歩しない?」とか、女性の声の扱いかたがすばらしい。ここでの声には中学生時代に恋したまんま、いまだ冷めないもんな。

Velvet Motel




 ☆第3位
Niagara Moon

  2000年代後半の一時期、30周年CDを毎晩就寝前にかけていた。とにかくわけもなく落ちこみまくって寝つけない夜でも、冒頭の滝の音&甘いストリングス(若き達郎さんが貢献)にやさしく導かれ、からっと愉快な世界に包まれたまま、天井を見ながらうとうとと。ほんとうに助けられたし、けっして手放せないアルバムだね。ご本人の懇切ていねいな種明かしや提示されたヒントをふまえつつ、「この部分はあんなだったかな、こんなだったかな」なんて、福生45スタジオの録音風景を想像するのもいとをかし。「三文ソング」に「論寒牛男」、「ハンド・クラッピン・ルンバ」など我が鼻歌の登場率もひじょうに高し。

論寒牛男



 ☆第4位
 Each Time

  いまは亡き祖父が静岡市の西武百貨店のレコード売り場で買ってくれたっけ……って、帰省中はいろいろ想い出すね(笑)。ともあれリアルタイムで聴いた経験というのはやはり大きい。曲目ちがいコンプリート版を合わせたら、もっとも回数を聴いたオリジナル・アルバムかもしれない。(いま手元に資料がないので不正確だが)「なにかが終わる歌詞ばっかり」というようなご本人の発言があったように、翳っためそめそ感が万年くよくよ野郎の心にじわ〜っと染みる。リリース当時なんてまともにデートすらしたことなかったくせに、「木の葉のスケッチ」や「レイクサイド・ストーリー」を聴いて涙ぐんでいたもんな(笑)。そこにきて「魔法の瞳」の音じかけ&言葉じかけの鬼凄さ、「ペパーミント・ブルー」の遥かなる情感がまたぐっときまくるんだな。

木の葉のスケッチ



☆第5位
 Niagara Calendar

  2000年代の半ば、花見の時季になると友達と代々木公園の一角にサウンドシステムを組んでゲリラ的レイヴをやったりしてさ。機材設置したての日が高い時間帯に「お花見メレンゲ」をかけた想い出があるなあ……。季節ごとに頭のなかで曲が自動再生されてつい口ずさんじゃうから、年がら年じゅう存在感があるレコードだ。"A Long Vacation" 発表以降のファンなので、アートワークちがいでリミックスがほどこされたソニー盤のほうになじんでいて、ジャケ画像もそちらにしておいたよ。毎度ながら中山泰氏によるナイアガラのデザイン、最高。

お花見メレンゲ